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2010年2月21日 (日)

陽気な人たち

後任の人事や帰国の日程も決まり、かなり日本に帰る感が高まってきた今日この頃です。

人間の心理の常なのか、こうなると今のアメリカ生活の良い点が胸を突いてきます・・・広い家に道路、駐車場、抜群の通勤環境、安いビールに牛肉・・・中でも一番惜しまれるのはアメリカ人独特の明るさでしょうか(笑)

いや、ほんとに皆暗くならないんですね・・・下僕的には赴任した2008年や昨年前半はかなり業績的にも厳しく、つらい施策も数多く打ち出されたのですが、内面はともかく外面的には皆陽気に振舞っていました。

この辺りは、自分と正反対なだけに、個人的に非常に大きな関心がありまして・・・私がみたところ、アメリカ人の「DNA」のなせる業と見ています。

一番大きなポイントとしては、彼らが基本的には加点主義だということでしょうか。何かを自発的にやろうとすると、それだけでこちらが照れる様な賛辞が送られてきます。また、たとえその結果が寒いものであったとしても、"that's great plan"だとか"your idea is impressive"などと返ってきます。
ここでは自主性を尊重する教育ともあいまって「何事であれチャレンジすることは好ましい」というDNAが刷り込まれているのです。従って、仕事でも部下のアウトプットに対する上司の反応は、まずお礼と称賛。当然NGも出すのですが、それについても「以下の点を改善すると、さらにexcellentなものになるから、検討してくれるとうれしいな」的な言い方をします。

以上を端的にまとめると・・・アメリカ人は怒られることがほとんどないのです。

そりゃ明るくなって、ポジティブ・シンキングの一つでも身につけようって気になるもんです。

典型的な団塊jr.世代として、受験勉強、就職活動、サラリーマン生活・・・過酷な減点主義の競争を生き抜いてきた下僕 「勝ち抜いてきた」ではありません、念のため(笑) です。
通常の業務においても、よほどの秀作でもない限り、上司から返ってくるとのは基本的には間違いとか足りない点の指摘、相手が悪いとさらに罵声がおまけとして付いてきます(笑)

そんな自分にとって、ここがまるで天国の様に映ったのは、皆さんのご想像の通りです・・・ただ、下僕にとって不幸だったのは、私には日本人の上司と日本の本社がいたということ。そう、上からは日本式にガンガンに責められ、下にはアメリカ式にやさしくソフトに対応、という絵に描いたような中間管理職待遇を満喫することができました(笑)
ましてや、財務というのは色々「標準」がある世界、たまに目を覆いたくなるような「クリエイティブな数値」を提出されて、PCの前で凍りつくことも数知れず・・・

たかがアメリカ人、されどアメリカ人、僕は何気にうらやましい・・・

下僕の法則その19

「悪いことこそすぐに報告せよ」と言う上司に限って、悪い話を報告すると解決策を用意していないことに、まず怒る。

同 付則
その上司が「変化を恐れるな!」と言った場合、改革案に対して「こんなリスクがあること出来るかぁ!」と叫ぶ確率は90%以上。

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2010年2月11日 (木)

嗚呼、アメリカ人よ・・・

任期半分でクビになったとはいえ、2年間をアメリカで過ごしたという事実は事実です。
従い、人は私がアメリカおよびアメリカ人について多少なりとも語ることに耐えねばなりませぬ(笑)
今日は日本人が持つ代表的なアメリカ人観に若干の私見を述べさせて頂くこととしましょう。

曰く「アメリカ人は自己中心的」
これは、まぁYesでしょう。ただ、自己中心というよりは「個々人を中心とした合理性」が一番重要視されている、という気がします。くそ忙しい時に重要なポストに就いている人間が「子供の送迎があるから」という理由で5時に会社を出る、なんてのは頻繁に起きます。日本だとあれこれ言われるところですが、ここでは普通。つまりは「5時過ぎても自分を拘束するのであれば、事前にそうスケジュール調整してくれ。報告だけなら家でメール見るからそれでいいだろ。」ということでしょう。「付き合い残業」何万年たってもアメリカには普及しないでしょう。
ちなみに納期を守れない理由のNo.1が「だって必要な○○(情報、材料etc)がスケジュール通りこなかったんだもん!」。日本の本社でこんなことを真面目に主張したら張り倒されますが、ここでは普通に聞きます。「その人間にとって合理的」なら何故か深く追求されません。

曰く「アメリカ人は怒りっぽい」
明らかにNo.ですな。チンピラならともかく、1人前の社会人が人前で怒鳴ると、その人間は自分の感情すらコントロールできないと見なされる様です。年中怒鳴っていて、それがリーダーシップの一種と信じている日本の本社の一部の偉い人には是非見習ってほしい。マッケンローは・・・突然変異だったのでしょうか?

曰く「アメリカ人はストレート、社交辞令などあまり考えない」
圧倒的にNo.です。皆あきれるくらい愛想が良い。
"How's your weekend?"だとか、よく話しかけられます。最初はつたない英語で一生懸命答えようとしていましたが、"Good."だとか"Interesting."とかで軽く流されること数回・・・これが彼らの社交辞令だということを学びました。まったく、関心が無いなら聞かないでほしい、と何回思ったことか。

曰く「アメリカ人はがめつい、そして金のためなら超働く」
前半はYES。本質的にケチですね。豪邸に住んでいるにも関わらずバーゲンセール大好き。後半は・・・人による、でしょうか。私の周りには見かけませんでしたが、もっとも、私のいたところは「日本で例えるなら秋田県」と言われる片田舎ですので。毎日20時間働く様な気合いの入った人間が来る場所ではないのでしょう。

曰く「アメリカ人はITに強い」
これは本当・・・皆当たり前の様にAccessを使いこなしてます。大がかりなシステムなしに、短い時間で大量のデータを正確に処理する能力は日本人の比ではありません。Excelどまりの下僕は、全くついていけず、あえなく討ち死・・・

曰く「アメリカ人は押しが強い/交渉が強い/理屈っぽい」
結構日本人と同感覚でしょうか。人事評価の項目に「協調性」「コミュニケーション」等があり、自己主張のみの人間はNGを出されます。日本人の方がよほど理屈っぽいです(笑)
「義理と人情こそが男の華」を信条とする下僕ですら、何度か"you are so logical but..."的なことを言われたことがあります。また、米人セールスマンは愛想も良いがあきらめも早い(笑)。

曰く「アメリカ人は細かい作業ができない」
基本的にYesです。そして、何よりも、何よりも「面倒くさがり」です。財務という仕事柄色々差異分析をするのですが、「ある時点の前年差と今の前年差の"差"」いわゆる「差の差」的な分析を依頼すると、こちらの人間は宇宙人でも見る様な眼でこちらを見ますデータ処理なら得意なんですけどね・・・
ちなみにこれ、日本人は大好きなんですな・・・日本本社との調整担当の自分、何度間に挟まれて圧死したことか。.

ここまで来て改めて思います。
実は私、当社北米現地法人のこと結構好きなんです。
人事制度の考え方なんか日本より数段進んでいるし、何よりも「人を人して尊重する」企業風土を大事にしています。

最後にこれを・・・
曰く「アメリカ人は英語を話せない人間を見下す」
No.です。
正解は
英語を話さない人種が地球上に存在することを知らない
です。

やっぱりアメリカ人だからねぇ。

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2010年2月 9日 (火)

再び日本へ・・・

大変、大変ご無沙汰しておりました。ココログ、更新の仕方をすっかり忘れております。

実は私、4月中旬に帰国することが決定しまして・・・取り急ぎご報告申し上げる次第です。

2年間、多くのことがありました。嬉しいこと・・・はほとんどなく、大多数がつらく悲しいことでしたが、北米派遣者同士が互いを慰めながら語り合う「punishmentのアメリカ」で何とか生きながらえただけでも上出来ということでしょう・・・まぁ、仕事のパフォーマンスが悪く任期半分でクビになった、というのが実情ですので、誇れるほどのものではないのですが(笑)

帰任先の部署は前いたところの「斜め横」という感じのところで、旧知の人が少なからずおります。今日は帰任先の部署や関連の部署に挨拶の電話を入れたのですが、リアクションとしては「えっ、もう帰ってくるの?」というものが大半でした。確かに2年という年月は自分が感じるには長く、他人が感じるには短い微妙なところなのでしょう。まして前いた部署を去る際には「もう二度と会うことはないけど、泣くんじゃないぜBaby!」的なものを前面に押し出していたので、気まずさもひとしお。ばつが悪いことこの上ありません。

帰任部署の先任にあたる人からは一通り業務の概略を聞きましたが・・・一筋縄ではいかないところが、我が社のすごいところ。
先任「○○や××、そして△△なんてところが、守備範囲かな。私は2月16日に転出するので直接引き継げないんだけど、がんばってね♡」
下僕「えっ?引継してもらえないんですか・・・。」
先任「うーん、前に君は似たようなことしてたわけだし、必要ないと思われているみたいだよ。」
下僕「・・・」

そして、極めつけは
下僕「周りのスタッフはどんな人がいます?」
先任「えーとねー、○○さんに××君、あぁそうそう、Nさんもいるよ」
下僕「ちょ、ちょっと待ってください。NさんってあのNさん!?」
先任「そうそう、君と前の部署でずうっと一緒だったNさん。」

Nさん・・・N女史・・・皆さんは彼女のことを覚えていらっしゃるでしょうか。渡米前には下僕の隣の席に位置し、周囲の血も凍る数々のバトルを繰り広げ、当ブログにネタを提供してくれたあの悪魔女性です。

武田vs上杉、ローマvsペルシア、米国vsソ連、シャアvsアムロ、ジンジャー氏vs下僕、逆立ちマンvs下僕(すみません、これは嘘です)・・・古今より敵対関係の典型として取り上げられるこれらに決して劣らぬ、我が生涯の宿敵・・・

何度かメールのやり取りをしたことがあり、どこか別の部署に異動したとは聞いていたのですが・・・まさか、下僕の帰任先に先回りしているとは。
一瞬絶句する下僕に追い打ちをかける様に
先任「良かったね。お互い良く知っているし、前にも仲良くやっていたんでしょ?これだから善人は恐ろしい・・・

.

ただ、人は変わるもの。

こちらから心を開いて、虚心坦懐に接すれば以前の様なバトルはしなくて済むかも知れません。そう、真の漢を目指す者は謙虚さを忘れてはいけません。第一周囲を変えるにはまず自分が変わらなければならないのですから・・・これが米国で学んだEQって奴です。えぇ、EQが低いとポジティブ・シンキングが身に付かないんだそうです(爆)。

そう思い直した下僕、勇を鼓して挨拶の電話を入れます。

下僕「あっ、Nさん?下僕ですけど今度・・・」
N女史「今忙しいんだけど、切っていい?

こうして人はネガティブ・シンキングに堕ちていく・・・

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